手編みの作品を作って販売をしているfujiyama knitと申します。
作品制作の過程や紆余曲折、その時々の想いをつづっていければと思います。
私は間違いなく編み物をするのが好きです。
そんな好きなことをするにあたっても、その中の小さな好きや嫌いは案外きれいに分かれていて、「編み物好き」一つをとっても自分の目線だけでは語れないことも多いのだなと思うことがあります。
「英語が好き」でも話すことか読むことか、映画なのか小説なのか音楽なのか文法なのかと、深堀ってみないと案外わからないのかなと思うのです。
私は編み輔(あみすけ)で、編んでるのが三度の飯より好き、いや同じくらいに好き(お腹すいたら編めません・・)ですが、同じものを作り続けることに関してはなかなか小さな引き出しから「根性🔥」みたいなのを引っ張り出さないと難しいのです。
まあ、鍵があれば何とか「仕事モード」のスイッチを入れてもらってぐんぐん進めることはできるのですが、能動的に一度完成したものを作っていくことには「根性🔥みたいなもの」がいるのであります。
じゃあどんな作業が好きなのかというと、頭に描いたものを形にする作業です。
これは思っているよりも試行錯誤、Try and errorの飽くなき繰り返し。編んではほどいて、パスタ状の毛糸を手繰ってまた編んで。
手を入れたり首を入れたり、ああでもないこうでもないという脳みその真ん中がジンっとしてくる感じで繰り返すんですね。
その工程で、さっきできなかったという制作の隙間みたいのを埋めながらやっていくのが本当はすごく好きです。
でもこればっかりしていると進まないのも事実。冬は短いのである❄
だからそんな「ああでもない、こうでもない」は夏にやる仕事にしようと思って、心を鬼にして次に行ったりするのです。
あまり生産性のない試作はお楽しみとしてもう少しお預けして、完成品のクオリティを追求してこの寒い冬に誰かを温める仕事をしてもらうひと品を作ることに集中するのであります。
今シーズンじわじわと人気なのがバラクラバ。
「そうらしいよ」と聞きつけていろんな写真を見漁って、私の欲しい一枚を完成させました。
アルパカ40%のふわっふわの毛糸で赤ずきんちゃんタイプのバラクラバを作りました。
果たしてこれで合っているのかな~?と思っているうちに出品すると案外すぐに売れてしまい、需要があることがわかりました。
売れるのだから作ろうよ!ジャンジャンさ!と言われてもなかなか・・完成した満足感が脳内に漂っていて、次作を作る気になれないでしばらくいたのですが、イベント出品も控えていたので違う毛糸で作ってみたりと何とか仕事スイッチ入れて作ってみたのです。
今のところ評判も良く、作ると売れる商品となってくれたので、なるべくいろんなタイプのバラクを作って皆さんの冬の装いに寄り添えたらいいなと思っております。
スイッチを入れるタイミングは重要なのである。